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マンション管理組合の健全な運営に役立つヒント集

第三者の外部専門家の活用は本当に大丈夫?


専門家の不正

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今年3月に国土交通省から改正マンション標準管理規約が提示されました。その中で非常に関心を集めているのが外部専門家の活用です。


国交省のコメントによるとマンションの高経年化と居住者の高齢化、空家化、賃貸化等の増加、役員のなり不足等を理由に挙げて、必要に応じて外部専門家が役員に就任する等の管理方式が選択できるようにと規程の整備を行ったとあります。


しかしながら、当支援センターでは外部専門家の活用についての懸念があり、昨年11月にこの管理規約改正に向けて、国土交通省へのパブリックコメントとして、外部専門家の役員就任にたいして下記のような異義を唱えました。


案の定、外部専門家活用の問題が現実的に浮上してきており、現在センターでは管理組合からの相談解決に向けて非常に苦慮しています。以下、センターで出したコメントと現実に起こっている事例をご紹介します。




外部専門家活用の問題(1)

≪コメント≫: 理事会の運営に一人の「専門家」が加われば、大半の組合員は「専門家」の意見・判断を信頼しておまかせ体質になりやすい。


事例1 100戸前後の管理組合が理事会へのスムーズな管理組合運営を支援してもらうために監事として1名、顧問として1名、2名のマンション管理士を入れた。
使用細則等には「重量物(金庫等)の設置や搬入は禁止」の事項があるにも関わらず、条件付きで許可しても良いとの管理士のアドバイスを理事会が鵜のみにし、許可をした。しかし階下からは許可しないで欲しい要望が出て、現在もめている。スムーズな管理組合運営を期待したのに、今後法的な争いになる可能性がある。


外部専門家活用の問題(2)

≪コメント≫:改正案では専門家の業務執行に対するチェック体制の構築・充実を課題としてあげているが、役員のなり手がいない管理組合等にこれを期待することは絵に描いたモチと言わざるを得ない。(そもそも主体的なチェック体制がとれる管理組合であれば専門家は従来通りコンサルタントの役割で十分である。)


事例2 マンション問題で困った場合はマンション管理士に相談すると良いという情報を得て、最寄りの関係機関に相談に行き、そこからの紹介であれば安心できると思い、実績や過去の職歴等も聞かずに2名のマンション管理士と契約をした。その管理士が用意した顧問契約書自体が管理士の保身の内容になっており、目に余る言動があっても、すぐには解除できない契約になっている。またこの顧問契約は自動更新になっているため、1年交代の理事会体制では太刀打ちできず、よほど理事会が積極的に動かないかぎり、専門家が居座ることになる。


外部専門家活用の問題(3)

≪コメント≫:こうした状況では、「専門家」が業者と癒着して、形だけの相見積り等で公正を装うことはたやすい。やがて業者からの裏リベートを目的に、組合予算を食い物にする悪意の外部管理者へと変質していくケースも十分予想される。あるいは、最初からこれをねらって言葉巧みに管理組合に近付き、格安で管理者業務の引受けを持ちかける悪意の事業者の出現も考えられる。


事例3 ある理事会は大規模修繕工事の実施に向けて11月の総会で設計監理事務所に依頼するための予算計上をするつもりでいた。以前から相談を持ち掛けていたマンション管理士はそれを理由に自分の推薦するA設計事務所から見積もりを取り、更に他3社から相見積もりをとった結果、A設計事務所が一番安いと主張し、理事会が承認していない臨時総会を開催して、強引に大規模修繕工事を進めようとした。さすがに素人の理事もこの動きはA設計事務所とマンション管理士の癒着の可能性があることを認識し、臨時総会開催は理事会で阻止した。


A設計事務所を調べてみたところ、公明正大な競争見積もりには参加せずに、個別の推薦、紹介などで設計監理を実施している事務所のようである。


外部専門家活用の問題(4)

≪コメント≫:一旦悪意の「専門家」が理事・理事長に就けば、羊の群れの中の狼のように組合の運営を手玉にとることは想像に難くない。組合員に示される情報や総会の白紙委任先がコントロールされる中で、組合員が「専門家」の不正を明らかにして解任に結びつけることはきわめて困難となる。

今回の改正案では、こうした悪意の第三者を識別して排除するために、普通の管理組合でもすぐに実施できるような現実的で有効な対策は示されていない。役員不足の管理組合等が不用意に外部理事制度を導入することがないよう、あるいは賃貸専用の投資型マンションやリゾートマンション等の一部にみられる実質上チェック不全の外部管理者体制にお墨付きを与えて広める結果とならないよう、標準管理規約にこれを含めることは見送るべきである。


事例4 特に仕事を欲しているマンション管理士が管理組合にはいり込むと自分の収入になる業務は積極的に行うが、労が多く収入にならない管理規約や使用細則の改正業務については後回しにしがちである。今回の事例では最初の依頼内容が規約改正であったにもかかわらず、8カ月も放置して結局完成にはいたらなかった。


スムーズな管理組合運営を期待して管理士に依頼したが何一つ履行されずに実績・経験の浅い管理士に振り回されて理事会の仕事量が増えるだけの専門家の活用に終始しそうである。それも顧問契約の途中解約ができればの話であり、監事に関しては、会計監査、総会出席で監査報告等の業務が残っているため、11月の総会までは簡単に解除できないのが現実である。




以上、問題のある事例を見て来ましたが、それでは、外部専門家の具田的な活用はどのようにするのがよいのでしょうか。次回はこの点についてふれたいと思います。



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