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マンション管理組合の健全な運営に役立つヒント集

寄るな!触るな!その動いているシステム


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これはパソコンを扱う人たちの間で自嘲的に交わされている諺である。


その心は「正常に機能している限り、下手に調整したり、検査したり、欲を出して改善を施すために止めたりするな!それらの無用な行為こそが故障を引き起こす原因となるからだ。」という経験則である。パソコンのメンテナンスに日々苦労なさっている方々の中には、頷いて居られる方も多いのではないだろうか。


少し話を変えよう。飛行機の故障は墜落事故に直結する恐れがあるため、一般の機械に比べて、特に入念に慎重にメンテナンスを行う努力が長年積み重ねられてきた。


即ち、頻繁な点検と早めの部品交換を励行することにより安全を期そうとしたのである。しかしその努力むなしく故障の頻度は期待した程には下がらなかったばかりか、それに伴う整備コストはうなぎ登りに掛かって行く一方であった。


1960年代のことである。この問題に発想を変えて対処する輩が現れた。


「寄るな!触るな!その動いているエンジン!」
それは「正常に動いている箇所には余計なメンテナンスはするな。異常が発生した箇所と、耐久性の限界を明らかに超えた部品以外は正常に働いている限り交換するな。」という原則を整備に取り入れてみたところ、故障率が格段に下がり、そして同時にメンテナンスコストも大幅に減ったというのである。


これが「信頼性(整備)管理方式」の思想が誕生し、認められた時である。


この考え方の導入により


1.稼働時間と故障との間に相関の無い部品や機器の無用な交換を防ぐことが出来た。


2.部品の交換や分解に伴い必然的に発生するヒューマンエラーや初期故障を最小限に留めることが出来た。


3.寿命が未だある機器を無用に早期に交換してしまうため、機器の真の問題点が発覚せず、改良や改善の動機を失っていたことが是正され、過剰品質の是正の機会も逸することが無くなり、適切な品質の確保と同時に、未だ寿命のある部品を破棄する無駄が無くなった。


その結果として故障率、事故率が減り、メンテナンスコストも大幅に減らすことが出来る様になった、というお話である。


但し、これはのどかだった50年以上前の飛行機整備の歴史の経緯のひとコマを語ったまでで、現在は遥かに高度化した、より洗練された手法により維持管理されていますのでご安心ください。


さて、マンション問題に話を戻そう。現在、世間では限界マンションと呼ばれる現象が社会問題化して来ている。


管理組合が機能せず、何の手入れもせずに放置され、手の施しようのない状態に陥っているマンションのことである。一方あまり語られていないが、この対極にある、一見優良な管理が行われている様に見えるマンションに「実は深刻な問題」が潜んでいる、高コスト管理マンションである。今回はこれについて触れてみたいと思う。


「保証期間が過ぎた」「耐用年数が尽きた」「定期整備の時期が到来した」こういう一見尤もらしい名目で、やらなくて良いメンテナンスを繰り返し行うことによって、機器を余計に痛めたり、不必要に過大なコストをかけている事例を数多く見るにつけ、豊かさの中の貧困、飽食の中で栄養失調が発生するのと同様に、一見優良管理が行われている様に思われているマンションの中にこそ、マンション管理問題のもう一つの危機を感じる。


過剰メンテナンスが機器を損壊させるケースは無くもないが、それが致命傷になることはあまりない。しかし真に憂うべきことは、長期に渡る無用なメンテナンスコスト負担の積み重ねが将来の管理財政を圧迫し、それが将来的に建物と設備機器を、そしてそれが管理組合運営自体を弱体化させるのである。


現在のマンション問題は、先に述べた限界マンション問題と、この過剰メンテナンス問題を抱えたマンションとに二極化し、夫々は「一見対局にある別物に見えながらも実は結局は資金不足に陥るという点に於いて同根の問題」を抱えていると言えよう。


マンション問題の要諦は「保有意識の自覚と自主性に基づく管理意識」とそれを担保する「資金力」とに尽きる。


次回以降、如何にしてこの無用なメンテナンスコストを下げて行くか、反面、真に必要なメンテナンスは何か。その見極めと具体的方策について少しずつ述べて行きたいと思っている。


【注意】このブログは「信頼性(整備)管理方式」の考え方を、面白可笑しく解り易く紹介するために些か正確さを犠牲にして、省略して書いています。ここに書かれていることは考え方の一助としての参考に留め、現実の整備に関わる時には“動いていれば検査はしなくて良い”等と短絡的な誤った判断をすることなく、安全性についてはくれぐれ“素人の生兵法”に陥らぬようご注意下さい。


(私有自楽)





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