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住宅宿泊事業法施行の今

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住宅宿泊事業法はマンション関係者にとって、これから先どうなるかと不安が残る中で施行され、早くも3か月が経過し、事業者からの第1回目の報告の時期となりました。6月15日の施行前後の時期に比べ、メディアでの取り上げ頻度も目立たなくなってきた感があります。そんな2018年秋、民泊の今を考えてみたいと思います。


施行を目前に控えた6月1日、観光庁から出された違法民泊の予約の削除を求める通知。これを受けてairbnbは正式な住宅宿泊事業や旅館業法の届出がない民泊の予約を直前でキャンセルすることになり、宿泊予定のゲストの一部に混乱が発生しました。そして迎えた6月15日。この日から民泊は合法化されましたが、その後も、不適正な登録番号や法的根拠のない物件が仲介サイトに掲載されるなどの混乱が続き、観光庁と仲介サイトの間で違法物件の削除についてのせめぎ合いがあり、6月末になって一部違法物件が削除されるなど、ようやく落ち着いてきました。しかし、完全に違法物件が排除され、きれいな状態に戻ったわけではありません。観光庁では引き続き、各自治体(保健所)に適法性を確認するよう要請を続けています。


現在の問題点としては、複数の仲介サイトが観光庁へ未登録であることが挙げられます。仲介サイトに対し、責任を持った掲載を求めることから、住宅宿泊事業法では仲介サイトとしての登録が義務化されたにも関わらず、7月末日現在、登録されているのはairbnb始め、途家など35社(大手仲介サイトはごく一部で、その他の多くは地場企業によるもの)だけで、未登録の仲介サイトによる(合法か違法か区別できない)物件が未だに掲載されているのです。正直者がばかを見る、このような現状が続くことが望ましいことではないことは明らかです。


住宅宿泊事業法の届出が低調であることは、既に報道されている通りです。その理由として、180日の営業制限と自治体による上乗せ条例が批判されています。180日制限では事業としての採算が取りづらいこと、また上乗せ条例では、180日制限に加え、日数や地域の制約があること、手続きが煩雑で、申請しづらいことなどが批判の理由になっています。しかし住宅宿泊事業で本来、貸し出す部屋は「住宅」であって、「旅館業」として営業するわけではないので、日数制限は当然のことではないでしょうか。また諸外国と比較しても日数の上限180日は長い方です。さらに住宅宿泊事業法は全国ベースの法律です。中には過疎地もあり人口の密集する大都市もあり、それぞれの環境によって異なる地域の実情を反映させるために、地域にあった条例を制定するのは当然のことで、安易な日数緩和はするべきではなく、慎重な対応を考えるべきと考えます。


現在、都市部のマンションにおいて民泊は、近隣と様々なトラブルを引き起こし、マイナスイメージがあるお荷物的存在になっていますが、トラブルを起こしているのは主に「家主不在」型と言われる、管理者がそこにいない状態で貸し出すタイプの民泊です。これに対して、ホームステイに代表される「家主同居(居住)」型民泊は、家主が宿泊スペースに常駐し、常に目を光らせることができるので、トラブルは明らかに少なくなっています。また家主がエントランスまでゲストを迎えに行けることから近隣が感じる不信感も和らぎます。


これまで民泊と言えば、2種類の性質の異なる民泊を一括りで扱うというのが一般的(国のガイドラインではこの二つを区別するべきではないとの見解)でしたが、私はこれらを完全に区分していくことで双方にメリットが出るのではないかと考えます。つまり、中途半端な形でマンションでの民泊を認めてトラブルを誘発させるのではなく、都市部のマンションではホテル並みにコンシェルジュが常駐するなど、よほど管理が徹底できる環境にある場合を除き、原則「家主同居(居住)型」に限定するなどの思い切った制度にすることで、民泊本来のよさを活かすことができ、両者が共存できる形態ができるのではないかということです。また共存は地域によっても異なります。バブル期の負の遺産を受け継ぎ、資産価値が大きく棄損しているのがリゾートマンションです。しかしリゾートマンションにおいても現在は都市部と同様に、民泊禁止が主流になっており、民泊を容認しているのはごくわずかです。リゾートの特性を活かしながら、管理組合による管理を徹底することができるのであれば、家主不在型であったとしても、リゾートマンションは赤字たれ流し状態から資産を生む起死回生の選択肢の一つになるのではないでしょうか。


全国一律、小手先だけの玉虫色の制度ではなく、地域と共存できる民泊が実現できることを民泊元年の夏に切望します。


マンション管理士 K.I



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