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マンション住まいの心地よさと私有権制限とのバランス

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マンション住まいの心地よさと私有権制限とのバランス

私たちは所有権を始めとする諸権利に守られて安心した生活が営めている様に感じているが、集合住宅に於いてもこのような権利を主張し続けることが、本当に心地良い快適な生活を創り出すのだろうか?


私はそうは思わない。昨今様々な事例に遭遇するたびに、戸建て住宅に住まうのとは違うのだ、ということを痛感している。集合住宅に於ける快適な生活には、私有権を制限、或いは返上することに、ある程度の覚悟が必要なのだと思う様になってきた。


それは多種多様な人々の住まう集合住宅に於いて、各自夫々が長期に渡り安定的に心地良さを求めるためには、私有権を含む「諸権利」をかなり制限する「規則(=ルール)」の導入が必要不可欠な事例に良く遭遇するようになって来たからである。


そもそも、「権利」と「規則(=ルール)」はどちらが先に生まれたのだろうか。


「権利」というものは、生まれながらに人々が持っているとされているものであり、それを守り実現するために考えられてきたものが「規則(=ルール)」なのだろうか?


それとも心地よい生活を営むために一定の「規則(=ルール)」を決めそれを互いに守り合っているうちに、その中から「権利」という概念が発生して来たのだろうか?
(この議論については正解はなく、尽きぬ楽しい議論があるので後日再びこのシリーズで取り上げることとする)


人類は数百年、いや数千年の昔から、向こう三軒両隣の人々との付き合い方については歴史を積み上げルールを洗練し、そうしたなかで私有権という権利が普遍的な概念として受け入れられるようになって来た。しかしながら「立体的な上下間の隣同士」という関係が本格的に日常的(例外的に数千年前から大建築物はあったとしても)に入ってきてからは未だ数十年の歴史しか経っていないのではないかと思う。


その為、平面に於けるルールを基本に発生した住まいに関する私有権は歴史的にそれなりに洗練されたものではあったが、その考え方をそのまま立体的な住まいにまで拡張して適用しようとすると、解決できない無理が発生してくる様に思えてならない。
例えば給排水管は共用部分である縦管から区分所有部分(専有部分)に横引管を分岐して使用している。給排水管の共有部分については管理組合の管轄下で、維持管理だけではなく、老朽化が進めば更新工事までも組合の費用で行なわれる。


しかしながら、多くのマンションでは大凡8割前後の面積を占めると思われる専有部分については強制更新工事は通常行なわれず、せいぜい管理組合からの呼びかけ程度に留まるのである。いくら呼びかけたとしても、区分所有者は費用が増大するため、せっかくのリフォームの機会があっても、古くなった管を改修せずに床の張替えだけ行うケースが多い。


即ち、マンションの概ね8割近くの面積に敷設されている老朽化した配管からの漏水事故については、管理組合は全くの「無力」であり、現実には今後ここで多くの事故が発生すると考えて良いのである。


実際、築後40年を過ぎたマンションでは、今後この私有権により不可侵とされる専有部分で多発してくるに違いないと思われる上下間での漏水事故にどう対処するつもりなのであろうか?これらの問題に対処するべく、専有部分内の給排水管も、組合の費用で行おうという取組を行っている高経年マンションもあるにはあるが、先立つものが無ければ実現は困難である。


現行の法律制度とその制度成立時点では想定し得なかったこれ等の事態に対し、今後どの様に対応していくのかということは、管理組合に与えられた新しい課題となって来るのだと思う。


他にも「音・振動の問題」「民泊問題」「臭気や紫煙立ち昇り問題」等々専有部分間で発生し、現在の法体系の下では管理組合に強制権が無いために、介入しづらい問題は山積みである。


次回以降、これらの具体的な問題について取り上げて行きたいと思う。


(私有自楽)



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