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マンション管理組合の健全な運営に役立つヒント集

50万円使ってみては?



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管理組合にとってお金の使い方を自分たちでよく考えることはとても重要です。そこでこんなアイデアはどうでしょうか。


●管理費の使い方は自由に決められる

毎年管理会社が用意する管理費予算や修繕提案の範囲内だけで管理を実施していると、自分たちで出し合っている管理費・修繕積立金(毎年数百万円からマンションの規模によっては数千万円)の使いみちが、あらかじめ決まっていてそれ以外のことは考えてはいけないような錯覚におちいりがちです。管理費・修繕積立金の用途は管理規約に定められているので何にでも使えるわけではありませんが、標準的な管理規約では共用部分の「建物並びにその敷地及び付属施設の管理に関する」もの等であれば、総会の予算承認を経て自分たちで費用の使いみちを自由に決めることができます。


●住んでいるうちに出てくる要望

管理会社が提案する管理メニューは多くの管理組合で実績のある基本的な内容として一概に否定されるべきものではありませんが、それにはマンション固有の事情(何年か住んでいるうちに出てくる、一部の設備の使い勝手や共用部のある部分の見栄えをもう少しよくしたいといった希望や優先順位など)は反映されていません。管理会社の担当者も標準的な管理メニューから外れたマンション固有の課題を掘り起こして解決策や費用を調べて提案したりまでは、なかなかしてくれないものです。

結局自分たちで出し合った資金の最も有益な使いみちを考えるのは自分たちです。一人でも多くの組合員が当事者意識をもって活きたお金の使い方を考えるようになれば、管理組合の本来の目的である建物の適正な維持管理への関心も高まります。


●50万円使ってみよう

管理組合として活きたお金の使い方をみんなで考えるキッカケとして、通常の管理項目以外に50万円程度(金額は組合の規模に応じて調整)の仮予算枠を想定して、何に使うかを理事会や、組合員からアンケート等をとって考えてみてはどうでしょうか。対応策も管理会社任せにせずインターネットやホームセンターで調べていくと、共用部分の使い勝手を良くするアイデアが案外安く実現できることが分かるかもしれません。具体的な実施案が出来たら次年度の総会にかけて話し合えば総会も活性化し、自分たちで納得のいく費用の使い方を決める経験をすることができます。そのことが、管理会社に言われるままにその何倍もの金額を払っている他の費用項目の再考につながるかも知れません。


●みんなが参加できるイベントに

本来管理組合にとって一番大事なことは長期の計画に備えて十分な資金を蓄えておくことです。その中で50万円を使ってしまおうというのは乱暴に聞こえるかもしれませんが、自分たちのマンションのことを自分で考えて見直す機運が生まれてくれば、急がば回れで長期的には何十倍もの費用効率化につながるように思います。結果よりもプロセスを大事にしながら時間をかけて出来るだけ多くの人が興味を持って参加できるイベントになれば一番ですね。


(NK)





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