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マンション管理組合の健全な運営に役立つヒント集

マンション管理組合の設立は早いほうがよい理由

~~修繕トラブルの窓口~~

マンション管理組合は、どのタイミングで設置するのがよいのでしょうか。事例をもとにご紹介しましょう。

◎ マンション販売会社には頼れない

新築分譲マンションで暮らすAさんから、電話相談を受けました。昨年六月に完成した五階建てのマンションに入居して二カ月後、最上階にある一戸の天井から漏水が始まり、あっというまに同じ階の全室におよんだとのことです。

 

Aさんがマンションの販売会社に補修を依頼したところ、「素人判断ではなく、専門家の調査結果を持って出直してくるように」と、けんもほろろの対応だったとのことから相談がはじまりました。

◎ 新築マンションの不具合はどんなところに起こる?

築後二年未満の新しいマンションでも、建築上の不都合が生じるケースがあり、その内容は、漏水、結露によるカビ、フローリングのきしみなど専有部分で生じるものから、廊下や壁のひび割れ、コンクリートやタイル部分の白華現象(白い粉が吹き出している状況)など共有部分のものまで様々です。

 

初めてマンションを購入する一次取得者がもとめやすいように、業者がコストダウンを進め、それに伴い手抜き工事と思われるトラブルもあります。

◎ マンションの不具合は将来設計を危うくする

分譲マンションは首都圏を中心に都市型住居として定着してきましたが、苦心のすえ、一生一度の高額商品を手に入れた途端に、住むに耐えない状況になったら、たまったものではありません。「三十年の住宅ローンを組んだのに……。十年、二十年後まで安心して快適に住めるのだろうか」と、将来設計すら危うくなります。

◎ 管理会社も頼れない・・・

さて、Aさんのケースですが、この夏、五階部分の住民全員が立ち会って調査した結果、漏水の原因は屋上の防水工事の施工不良であることが判明しました。あきらかに共有部分です。当然、今回の調査依頼は個人ではなく管理組合からされるべきものであり、Aさんに、調査費用も管理組合の予算に計上するようにアドバイスしました。

 

ところが、住民の入居後一年以上もたつというのに、まだ管理組合が設立されていないということがわかりました。「管理会社には組合設立を目的とした住民総会を開くように、再三働きかけているのですが……」とため息まじりのAさん。よくよく聞けば今回の漏水に関して、販売会社の担当者も「漏水の補修は個別対応するから、他言しないように」と言ったそうです。管理会社はマンション販売会社の子会社であることもわかりました。

◎ 管理組合の設立はできるだけ早い時期に

こうなれば、問題を大きくしないために、販売会社や管理会社が、住民同士の協力や組織化を妨害していると思われても仕方がありません。Aさんらは、住民主導の管理組合の設立を目指し、早々に臨時総会に向けて積極的に活動し始めました。

 

新築マンションでもトラブルが生じるケースは少なくないと予想されます。たとえ個人の専有部分の出来事であっても、手抜き工事が要因であればマンション全体の問題となる場合もありますので、そのためにも、管理組合は分譲後できるだけ早い時期に設立することが必要です。

 

  
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