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規制には二つの方法がある

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規制には二つの方法がある


規制を掛ける時の方法には大別して二種類のアプローチがあると、私は「規制」を勝手に二分して把握している。

それは規制対象項目を「性能基準」で縛るのか、それとも「形式基準」で縛るのか、の二種類である。


「性能基準」とは

規制しようとする目的の機能そのものに規制を課す方法のことで、騒音規制や出力制限、排出量制限などがこれに当たる。合目的だが、取り締まる側にとって概して測定方法が難しく煩雑で面倒なことが多い。


「形式基準」とは

規制しようとする目的の機能そのものではないが、概して相関があるように思える項目で、且つ測定も判定も簡単に出来る外形的、形式的指標を以て規制の対象とする方法。


犬を飼うのは禁止というのは「形式基準」である。何故なら主な禁止理由は吠えてうるさいから、或いは噛み付くおそれがあるからであり、真の理由が犬そのものではないからである。


トラックの乗り入れ禁止などというのも、大抵の場合真の理由は騒音が激しいと考えられるからであり、その真の理由はともかく、測定器を持ち込んでの定量議論を省き、簡単に議論の余地なく運用できてしまうところが多用される理由である。


また次の例でも二者の違いが説明出来る。 幹線道路沿いの騒音規制を行なおうとした場合、沿線地域に与える騒音レベルを何デシベル以下とするように規制を加えるのは「性能基準」であり、これに対し、時速50km/h以下で走行と規制するのが「形式基準」である。


本当は 静かな車であれば80km/hで通過してもあまりうるさくないし、劣悪な車だったら50km/hで走ってもうるさいかもしれないが、簡便さを採るのである。


この様に規制目的に対して「性能基準」で規制することが合理的であることは論を待たず、何でも性能基準で行きたいと思うが、現実はそうは行かない、測定が難しかったり判定に手間や費用が掛かることが多いので、規制に立つ側の人々からは嫌厭される。


しかし、性能基準で規制すると、例えば高速で走っても静かに走れば良いということになり、長い目で見るとそのような静かで性能の良いトラックの開発がなされるという副次効果も期待できる。


これに対し「形式基準」で規制することは、本来の趣旨からすると合理的ではなくても規制を掛ける運用者側にとっては一旦決まれば議論の余地のない楽な方法となるので、現実にはこの方式で規制が行われることが多い。


さて、ここはマンション管理組合支援センターのブログなので、管理組合に纏わることについて、今まで述べてきた二つの方式を念頭に入れて管理規約を見直してみたい。


マンションの規約にはさまざまな制限が規定されているものだが、それぞれの条項がどちらの思想に沿って規定されているかを眺めてみると面白いと思う。


今までの文章を読んでいただくと規制は当然「性能基準」で規定すべきだと思われるかもしれないが、理事の立場だとそう単純なことではないことがお分かりいただけると思う。


例えば、犬の鳴き声やピアノの音に規制を掛ける場合、何デシベル以下なら良いという規定を作ってそれを実施することが現実的だろうか?


何デシベルなら良いとする値を誰が決めるのだろうか?仮に一定の値を定めたとしても、誰が一々それを測定するのだろうか?


 やはり時間を定めてのピアノはダメとか、犬はダメというように「形式基準」で決めざるを得ないのではないだろうか?


自分が理事となり、現実に維持管理していかなくてはならない立場となると現実問題として「形式基準」に基づいた規約を作成しその規約に基づいた運用をしたいという誘惑にかられるものである。


一方規制を受ける側からすると、同じ規制を受けるのならやはり納得し易いのは「性能基準」の発想に基づいて作られた規制の方であろう。


どちらが良いとは一概に言えないが、規制にはこの二種類のアプローチがあることを認識した上で、現実と実用性を鑑み、理想の規制との妥協のバランスを取っていくことが求められるのだと思う。


≪私有自楽≫



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